ミクロソリウムの育て方
今回はミクロソリウムの育て方、増やし方、管理方法について解説します。ミクロソリウムは、どの品種も育成が簡単とされていますが、長期的な健康を維持するためにはいくつかのポイントがあります。
今回の情報はデニスの研究結果を元にしています。
-
どんな水草?
ミクロソリウムは、アジアのさまざまな場所に自生し、アクアリウムでは一般的な水草です。これらは主に熱帯雨林に生息していますが、場所によっては完全に水没していることもあります。
ミクロソリウムは濃い緑色の葉を持ち、根茎に沿って成長します。さまざまな品種が存在し、それぞれの品種によって葉の長さや形が異なります。
ミクロソリウム・トライデント
-
育て方とレイアウト方法
ミクロソリウムは非常に丈夫で、低光量や広範な水質にも耐性があります。この水草は底床に植える必要はなく、代わりに石や流木に活着させて育てます。糸や瞬間接着剤を使用して、岩や流木に固定することができます。接着剤を使う場合は、根茎または根の塊に塗り、接着するまで約10秒間押さえつけます。時間の経過とともに自然に活着します。
-
ミクロソリウムは高光量が苦手?
多くのアクアリストは、ミクロソリウムを含む陰性水草は、光量が強すぎると葉焼けなどが発生しやすいと考えています。陰性水草は通常、日陰(光量の弱い場所)から光量の強い場所に移すとストレスを感じることがあります。水草の健康状態が悪い場合は、葉にダメージが生じる可能性が高まります。ただし、水槽の環境が適切であれば、ほとんどの陰性水草は高光量にも適応できます。
陰性水草は一般に低光量下での育成が容易であり、それによりコケの発生リスクも低減します。低光量の条件では、栄養素やCO2の要求も少なくなります。
光量については下記の記事を参照ください。
-
ソイルでも育つ?
ミクロソリウムは、通常はソイルに埋めて育てることは難しいと考えられていますが、実際には可能です。根茎自体がソイルに埋まらないようにすると、水草は根から栄養素を吸収します。ただし、根茎をソイルに埋めると腐敗する可能性があるため、注意が必要です。
-
ミクロソリウムが枯れる理由
水質に対しても寛容で、育成自体は容易ですが、重要な栄養素、特にカリウムが不足していると、葉が黒ずんだり枯れたりする可能性があります。成長が遅いため、栄養不足の兆候が見られるまでには時間がかかります。健康を維持するためには、定期的に液体肥料を投与することが重要です。
他の多くの水草と同様に、ミクロソリウムもある程度の水流を好みます。ただし、成長が遅いため、強い水流がある場所に植栽すると、黒ひげコケが生える可能性があります。もしミクロソリウムの周りだけで黒ひげコケが生えている場合は、位置を変更するか、水流が強すぎる可能性があります。
-
ミクロソリウムの増やし方
成長すると、ミクロソリウムは成熟した葉から小さな子株を生みます。子株が2〜3cmに成長したら、それを取り外して別の場所に植えることができます。
根茎が長い場合は、カットして増やすこともできます。ただし、健康な葉を残すようにしてください。
-
まとめ
ミクロソリウムをコケなく長期で維持することは意外と難しいです。黒ひげコケやサンゴ状のコケが生えた場合は、APT FIXで駆除する方法もおすすめです。黒ずんだり枯れた葉は、回復することはありませんので、早期にトリミングを行うようにしましょう。