キューバパールグラスの育て方
今回はキューバパールグラスの育て方について詳しく説明します。キューバパールグラスは育成が難しいと言われていますが、誤った情報が多いです。特性を理解すれば、簡単に育てることができます。
この情報はデニスの研究結果に基づいています。
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キューバパールグラスの育成は、なぜ難しいと言われる?
様々な理由がありますが、キューバパールグラスは高い硬度(KHが0から10の範囲)にも耐えられる数少ない水草の一つです。この特性を活かして、龍王石を使った岩組スタイルでもよく使用されています。
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光量について
キューバパールグラスの育成に関する最大の誤解は、高光量が必要だということです。しかし、キューバパールグラスを育てるためには、ロタラ・ハラなどの赤く色づく水草を赤くするほどの強い光量は必要ありません。キューバパールグラスは、他の前景草が育つ光量があれば十分に育つことができます。
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CO2添加について
CO2の添加はキューバパールグラスを育てる上で極めて重要です。似たような水草であるニューラージパールグラスはCO2を添加せずにも育てることができることもありますが、キューバパールグラスに関してはCO2の添加は必須と言えます。
上記の写真は、キューバパールグラスがCO2不足の状態で立ち上がった例です。一般的には光量不足が原因と言われることもありますが、実際にはCO2不足の可能性が高いことがあります。
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底床について
キューバパールグラスは肥料を必要とすると言われることもありますが、実際には根からの栄養に依存しているわけではありません。水草は葉からも栄養素を吸収することができるので、根からの栄養に完全に依存しているわけではありません。
キューバパールグラスは、ソイルを使用するとより良く育つことが確かですが、砂利などを使っても育成は可能です。ソイルを使用しない場合、窒素などの栄養分を水中から供給する必要があるため、 オールインワンの液体肥料APT COMPLETEがおすすめです。
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なぜキューバパールグラスの育成に失敗する?
水草の育成に失敗する主な原因はCO2不足ですが、水槽を立ち上げる際にも多くの人が失敗することがあります。
水槽を立ち上げる際、多くの人がキューバパールグラスをソイルに植え込むことが一般的です。しかし、こうした場合、ソイルからアンモニアが流出することがあります。キューバパールグラスはアンモニアに敏感なため、高濃度のアンモニアにさらされると溶けてしまうことがあるのです。
水草の育成に失敗を防ぐために、ミスト式と呼ばれる方法があります。ミスト式を用いることで、水草の葉が高濃度のアンモニアにさらされず、成功の可能性が高まります。ただし、ミスト式はカビの発生や気温のコントロールが難しいことがあります。そのため、水槽を立ち上げる際にはサイクリング法がおすすめです。サイクリングを行うことで、コケのリスクを抑えつつ水槽を立ち上げることができます。
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キューバパールグラスのトリミング方法
キューバパールグラスは、適切な環境下では迅速に絨毯状に広がります。一般的に成長が遅いと言われることもありますが、実際には成長が早い水草です。このため、頻繁なトリミングが必要です。水草が分厚くなりすぎると、下葉が枯れてしまう傾向があるため、薄く保つことが水草を長期間維持するコツとなります。
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まとめ
キューバパールグラスを絨毯状に育てるコツの一つは、適切なCO2供給です。実際、一部のアクアリストはキューバパールグラスの育成状態を見てCO2の添加量を調整することがあります。このように、CO2供給量はキューバパールグラスに大きな影響を与える要因の一つと言えます。