ハイグロフィラ・チャイの育て方
今回はハイグロフィラ・チャイの育て方とトリミング方法について解説します。ハイグロフィラ・チャイは珍しい水草です。キレイな水草ですが、育てるのがとても難しい水草です。
今回の情報はTHE 2HR AQUARISTのデニスの研究結果に基づいています。
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どんな水草
ハイグロフィラ・チャイは、シンガポールで発見されたハイグロフィラ・アラグアイアの変異種です。この水草は特徴的なピンク色を持っており、成長の形態はハイグロフィラ・アラグアイアに似ています。
ハイグロフィラ・チャイは有茎草の一種で、十分な光がある場合、横に広がる傾向があります。一般的に成長が遅く、水質に非常に敏感です。
古い葉はコケに対して非常に弱いので、この水草を成功させるには、管理の行き届いた非常に清潔な水槽が必要です。穏やかな水流、高濃度のCO2供給、そして強い光環境が、成長を促進します。
高光量のライトを使用しながら、コケが繁殖せずに水槽内のバランスを維持するのは難しい課題です。写真に示されている光量のPARは約200umolです。水槽の環境が不安定である場合(たとえば、CO2濃度が不安定であったり、栄養が不足していたりする場合)、古い葉が失われる可能性が高まります。より多くの葉を維持するためには、水槽の状態を長期間にわたって安定させることが必要です。
ハイグロフィラ・チャイは非常にデリケートな水草です。成熟した環境の水槽に植えることが重要です。水槽内に過剰な有機廃棄物がたまると、葉が溶ける原因となりますので、注意が必要です。
ハイグロフィラ・チャイの育成には、良好なガス交換が欠かせません。水の流れを確保し、適切な酸素とCO2濃度を維持する必要があります。また、この水草はかなりの光を好む傾向があり、PAR値が約200umol程度の光環境が適しています。コケが生えないようにするために、水槽が成熟した状態で植栽を行うことがおすすめです。
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ハイグロフィラ・チャイの育て方
- 清潔で成熟した環境の水槽(立ち上げ直後の水槽は避けてください)
- 良好なガス交換
- 高光量
- 極端な水のパラメーター(高すぎるKH)を避けてください
- 25度以下の水温は、環境を安定させるのに役立ちます
- KHは低い方が育成が容易になりますが、ある程度のKHでも育てることができます
新しい水草が水槽に導入されると、水草は新しい環境に適応するために酵素やタンパク質を再調整するため、内部で(目に見えない)大きな変化が起こります。
水草がこの変態を遂げるのに十分なエネルギーを持っていない場合、溶けてしまいます。成功すると、健康な新しい葉が展開し、古い葉は脱落します。
このような難しい種にとって、主な難関はこの最初のハードルにあります。
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ハイグロフィラ・チャイのトリミング方法
ハイグロフィラ・チャイの側芽は、時間が経過するにつれて自然に成長します。約5cmほどの適切なサイズに達したら、茎の上部を切り取り、別の場所に植え替えることができます。
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ハイグロフィラ・チャイを購入する際の注意点
- 水中葉は組織培養よりも簡単に適応しやすい。サイズの大きい方がより簡単です。
- 購入する際は葉の数ではなく、より大きなものを探します。サイズが大きいと生存の可能性が高くなります。
- 組織培養を購入する場合は新しいものを選んでください
- 下の写真のような健康な水上葉も水中への適応に成功しやすいです。
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まとめ
ハイグロフィラ・チャイは、ストレスや不安定な環境にさらされると、茶色の葉を生じることがあります。問題のある葉がわずかな場合は、それらを切り取ることができます。
しかし、多くの葉が茶色に変色する場合、それは水槽内の環境が理想的ではないことを示唆しています。この問題の原因はさまざまで、不安定なCO2供給、栄養不足、コケの発生などが考えられます。