外部フィルターの掃除方法と頻度 ep.6
今回は外部フィルターの掃除方法と頻度について説明します。外部フィルターは水草水槽の中核とも言える重要な役割を果たします。掃除方法を誤ると、長期間かけて形成されたバクテリアコロニーを壊してしまう可能性があります。また、掃除を怠るとフィルターが詰まって水の流れが弱くなります。流量が低下すると、酸素濃度が減少し、CO2濃度が不安定になる可能性があります。
この情報は、THE 2HR AQUARISTのデニスの研究結果に基づいています。
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外部フィルターの役割について
- 水槽内に流れを作り水槽全体に酸素やCO2、栄養素が循環するようにする。
- 物理濾過層で有機廃棄物を濾し取る。
- 生物濾過層でろ材に住み着いたバクテリアにより、硝化作用や有機廃棄物の分解を行う。
- 化学濾過層で目に見えない有機廃棄物を吸着させる。(必須ではありません)
外部フィルターは、水槽の中の掃除機のようなものと考えることができます。掃除機で吸い取ったゴミが掃除機内に蓄積するように、外部フィルター内にもゴミがたまっていきます。そのため、定期的に外部フィルターの掃除を行い、ゴミを取り除く必要があります。水草水槽では、掃除が容易なサブフィルターが付いた外部フィルターがおすすめです。
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月1度行う外部フィルターの掃除について
外部フィルターの物理濾過層には、吸水口やサーフェススキマーから吸い取ったゴミがたまります。これを放置すると水の流量が低下し、ガス交換がうまく行われなくなる可能性があります。したがって、おすすめの頻度として、3〜4週間に1度、粗めなスポンジの掃除と細かいスポンジの交換があります。粗めスポンジは長く持ちますが、細目スポンジは目詰まりしやすいため、毎回新しいものに交換することがおすすめです。
私は個人的に、細目スポンジを使わず、流量を安定させるために30ppiのスポンジを1枚だけ使用しています。これはデニスの方法を参考にしています。
フィルター内の水の流れ
左側には通常付属している粗めのスポンジ(10ppi)があります。右側には自作のスポンジで、これは30ppiのものです。
インペラーに汚れが付着していないか、特に磁石の部分に汚れが付いていないかを確認します。磁石の部分に汚れが付着すると、水の流量が低下するため、私は頻繁に掃除を行っています。
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4〜6ヶ月に1度行う外部フィルターの掃除について
外部フィルター全体の掃除は、おおよそ半年に1度をおすすめします。外部フィルターを開けると、時間が経つにつれてろ材の層に汚れがたまっていきます。目視で確認し、汚れがひどくなってきたら掃除を行いましょう。汚れの進行度合いは個人によって異なりますが、私の場合は早いと6ヶ月、遅いと1年ごとに掃除が必要だと感じてます。
掃除の際には、外部フィルターからろ材をすべて取り出します。そして、浄水器を通した水か、水槽の水でろ材を軽く洗い流します。
フィルターの蓋を閉める前に、ゴム部分にワセリンを塗っておくと、ゴムの劣化を防ぐことができるのでおすすめです。ゴムの劣化は水漏れの原因になります。
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エーハイムのクラシックフィルターをお使いの方へ
2HR Wayでは、メンテナンス性の優れた外部フィルターがおすすめされていますが、すでにクラシックフィルターをお持ちで使用している方も多いでしょう。
クラシックフィルターの場合、細かいスポンジは簡単に交換できますが、粗いスポンジはろ材の下の層にあり、ろ材を取り出さないと掃除ができません。そのため、月に1度、細かいスポンジの交換と同時に行うと良い掃除の方法があります。
この方法は非常に簡単です。まず、フィルターのスイッチを切り、吸水口側のダブルタップのみを閉じて取り外します。そして、外したダブルタップにバケツを置いて、ダブルタップを開けます。すると、水槽内の水がフィルター内を逆流し、底面にたまった汚れを外に排出することができます。
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まとめ
外部フィルターは通常、硝化作用を主要な機能として考えられていますが、水槽内で安定した水流を維持することも非常に重要です。常に安定した流量と効果的な濾過を確保するために、定期的にフィルターの掃除を行いましょう。