水草水槽の管理方法 ADAスタイルとは?
今回はADAスタイルを使用した水草水槽の管理方法について解説します。ADAの管理方法は、海外で広く研究されています。
今回の情報はTHE 2HR AQUARISTのデニスの研究結果に基づいています。
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水草水槽の管理方法 ADAスタイルとは?
ADAの管理方法は、海外ではADAスタイルとして知られています。ADAスタイルでは、水中で貧栄養の状態を維持し、豊富な栄養素は底床から水草に供給されます。そのため、底床には豊富な栄養素が含まれています。
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栄養系ソイルを使えば液体肥料はいらない?
よく誤解されることがありますが、水草を健康に育てるためには、栄養系ソイルを使用していても、液体肥料の投与が必要です。なぜなら、ソイルからの栄養素の流出は不安定で、水に溶け出しやすい栄養素(カリウムや微量元素など)は水換えによって簡単に失われるからです。
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水草水槽では液体肥料はいつから使えば良い?
液体肥料の投与は、水草を植栽後から始めるべきです。ほとんどの水草は、根だけでなく葉からも栄養素を吸収できます。
水槽を立ち上げた際、水草はまだソイルに根を張っていないため、根からの栄養吸収がほとんど行われません。ソイルからの栄養素の流出は不安定であるため、立ち上げ初期から液体肥料を投与するのは理にかなっています。
ただし、立ち上げ初期はソイルからアンモニアが流出する可能性があるため、頻繁な水換えやサイクリングをお勧めします。アンモニアと高光量はコケの発生を促す可能性があるためです。
組織培養した水草は、水中に高濃度のアンモニアが存在すると、溶けてしまうことがあります。水槽を立ち上げた際にソイルから流出するアンモニアは、水草にとって十分な高濃度になる可能性があります。
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ADAスタイルで水草水槽を管理することは難しい?
水草水槽全般に言えることですが、適切な管理方法を理解していれば、コケが発生せずに水槽を維持することは可能です。
ただし、ADAスタイルの場合、長期的な維持には特に注意が必要です。ADAスタイルでは、基本的に窒素の供給は底床から行います。ソイルの肥料が不足することに気づくのが遅れると、水草が肥料不足になる可能性があります。
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その他の注意点
水面にできる油膜は水草水槽において大きな課題です。水草を豊富に植えたネイチャースタイルでは、油膜が発生することがよくあります。この油膜を取り除くには、サーフェイススキマーが効果的です。
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まとめ
ADAスタイルは、海外でも高く評価され、幅広く受け入れられています。特に龍王石を使用した岩組スタイルでは、ADAの管理方法に勝るものはないと言えるでしょう。KH(炭酸水素塩の硬度)が高い水槽では、水中の窒素を微量に保つことが成功の鍵です。
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