水槽のろ過は機能している?|測定と見た目の確認ポイント

2023年1月14日

この記事では、水槽のろ過が成熟しているかどうかを確認する方法について説明します。生物ろ過は目に見えないため、その機能がどれだけ効果的に行われているかを確認するのは難しいです。では、成熟している水槽の生物ろ過はどのようなもので、どのように見極めることができるのでしょうか?

この記事の内容は2HR Wayに基づいています。

  • 生物ろ過とは?

魚や水草(例: 枯れた葉など)は有機廃棄物を生成し、その一部は有毒なアンモニアに分解されます。

水槽内のフィルターやソイルなどに形成された好気性バクテリアのコロニーは、アンモニアを亜硝酸塩に変換します。そして、さらに亜硝酸塩を硝酸塩に変換します(これを硝化作用と呼びます)。

硝化作用を効率的に行うためには、バクテリアは適切な酸素濃度が必要です。水槽内の酸素濃度を維持するためには、水全体に良好な流れと循環、そして清潔な水面が重要です。バクテリアが酸素以外にも必要とする成分としては、少量のマグネシウムとリン酸塩も挙げられます。

水中の硝酸塩は水草によって窒素源として吸収されるか、水換えを行うことで取り除くことができます。水草はアンモニアを窒素源としても吸収できます。また、硝酸塩は嫌気性バクテリアの作用により窒素を気体に分解することができます。

水草や魚を追加する前にサイクリングを行うことで、事前にバクテリアコロニーを形成できます。これにより、有毒なアンモニアが比較的無害な硝酸塩に迅速に変換され、水槽内の生態系が安定するようになります。

硝化は生物ろ過の一部です。デニスがコケとの関係で重視するのは、アンモニアの数値だけでは見えない、未分解の有機物も含めた処理能力です。

コケが水槽に生える原因についての詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:水槽のコケ対策ガイド|種類・原因から選ぶ除去と再発予防 →

  • 有機廃棄物の分解

バクテリアは硝化作用だけでなく、有機廃棄物の分解にも関与しています。生物学的に成熟したシステムとは、有害な有機廃棄物を迅速に良性な物質に分解するのに十分なバクテリアが存在するシステムです。

アンモニアと亜硝酸が処理される段階と、有機物全体が速やかに処理される成熟段階は、同じ指標だけでは判断できません。成熟には時間がかかり、数週間で必ず完成するわけではありません。

水草水槽では、健康な水草を多く植えることが重要です。これにより、水草は光合成を通じて酸素を供給し、有害なアンモニアを吸収します。同時に、バクテリアにも好ましい環境を提供します。逆に、不健康な水草は有機廃棄物を発生させ、水槽の環境を汚染する可能性があります。したがって、健康な水草は水草水槽の生態系を安定させる上で不可欠です。

水槽 ろ過  濾過 フィルター

エビや貝、そして他のコケ取り生体はデトリタスを摂取し、有機物を細かい粒子に分解してくれます。

  • 水槽のろ過が生物学的に成熟していることを示す兆候

・アンモニアと亜硝酸が検出されない。

・底床が乱れても、水はすぐに透明になります。

・水が澄んでいる。

・水の匂いは無臭。

・エビなどの生存率が高く定期的に繁殖する。

  • 水槽のろ過が生物学的に成熟していないことを示す兆候

・水が濁っている。

・アンモニア検査でプラス反応。

・コケが生えている。特に茶ゴケとほこり状のコケ。

・水質パラメーターが良好でも、水草が不健康な場合。

・エビや魚が死んでしまう。

  • 水槽内の環境を安定させるためには?

エビが長期間うまく維持できない場合は、ろ過の成熟度を確認するきっかけになります。ただし、水質との相性や他のストレス要因もあるため、繁殖の有無だけで診断しません。

主な原因としては、以下の点が考えられます。

・殺藻剤など、強い化学物質の頻繁な使用。

・園芸用の肥料の使用や、水道水の水質が悪い場合。

・KHなど水質パラメーターの大きな変動。

・カルキ抜きをしていない水道水の使用。

バクテリアコロニーは、水槽内の有機廃棄物の増加に応じて成長しますが、その過程には時間がかかります。

例えば、給餌量や魚の数を急に増やすと、処理能力が追いつかず一時的にアンモニアが増える場合があります。微生物が特定の時刻を覚えるという意味ではなく、処理できる負荷に対して急な変化を与えないことが重要です。日々の給餌、掃除、換水を安定して続けます。

  • PH6以下の水槽はバクテリアにとって問題になるのか?

低いpHの環境では、通常はバクテリアの生存や機能に影響があるとされていますが、自然の湖や川の中にはpHが6未満の場合でも、魚や水草が健康に繁茂している例が多くあります。これは、低いpH環境でも硝化作用が起こり得ることを示唆しています。

低いpHの水槽でサイクリングを行う場合、通常は高いpHの水槽よりもサイクリングに時間がかかることがありますが、最終的にはさまざまな種類のバクテリアが形成され、硝化作用を担うようになります。従って、水槽のpHが6未満の場合でも、わざわざpHを変更する必要はありません。

水槽 ろ過  濾過 フィルター

THE 2HR AQUARISTの水槽では、軟水と栄養系ソイルAPT Feastの組み合わせにより、pHは5〜6の範囲に保たれています。

  • まとめ

水槽内の環境が安定するには時間がかかります。不健康になった水草の葉は切り取り、さらに多くの水草を植え込み、定期的なメンテナンスを行うことで、長期的に環境を安定させることができます。

試薬の数値が良好でも、魚が不調になる理由

デニスは、アンモニア・亜硝酸が0でも、有機物、病原性の微生物、重金属などの問題が残る場合を挙げています。アンモニアを酸化するのに必要なろ材量と、透明度の高い清潔な水を維持するためのろ材量も同じではありません。

長く続く濁り、悪臭、厚い油膜は見直しの手掛かりです。同時に、魚同士の攻撃、隠れ場所不足、その種類には強すぎる水流、遊泳空間不足も確認します。測定値が適正だから環境全体が適切とは限りません。

参考:デニスの解説(英語)

参考:デニスの解説(英語)