水草水槽の最適な水温は?
今回は水草水槽における最適な水温について解説します。水草は種によって好む水温が異なります。著名なアクアリストたちは、どのような水温で水槽を管理しているのでしょうか?
今回の情報はTHE 2HR AQUARISTのデニスの研究結果に基づいています。
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水草水槽の最適な水温は?
ブセファランドラは、22〜26度の水温で良く成長し、モスはより豊かな緑色になります。しかし、水温が29度を超えると、ほとんどのモスは黄色がかり、溶けやすくなります。
水温は水草水槽において非常に重要です。
ほとんどの水草は30度でも生き残ることができますが、より低い温度の方が形がよく、キレイな色になる傾向があります。
水温が高い水槽では、コケ類、特にほこり状のコケ(ガラス面のコケ)が生えやすくなります。
多くの著名なアクアリストは水温を24度で管理しています。
ハイグロフィラ・チャイやエリオカウロン(ホシクサ)は、水温が26度以上で溶けやすくなります。
水草が効果的に成長するためには、安定した環境が不可欠であり、水温を低く保つことが重要です。低い水温では、水草やバクテリア、コケの代謝が遅くなり、より安定した状態が維持しやすくなります。
水温が26度を超え、上昇するにつれてガスの溶解度が低下します。そのため、CO2濃度を上げることが難しくなります。また、酸素の溶解率も下がります。
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水草水槽の水温を低く保つためにできること
室温が低い場合、 ヒーターを使うことで水温を容易に上げることができます。しかし、逆に室温が高い場合は水槽の温度を下げることは難しいです。水は温めるより、冷やす方が難しくなります。
水温を下げる3つの方法
①ファン タンクの縁に設置します。室温と湿度によっては、水温があまり下がらないことがあります。室温が低いと水温が下がりすぎることがあるためサーモスタットを使用することをおすすめします。
②チラー式クーラー チラー式クーラーは高価ですが、希望の水温に簡単に維持することができます。しかし、クーラーを接続すると外部フィルターの流量が弱くなるため注意が必要です。稼働すると室温が上がり、うるさいこともデメリットです。
③エアコン 電気代はかかりますが、3 つの方法の中で最も一貫性があり、おすすめの方法です。ファンと組み合わせるとエアコンの温度の設定よりも、水槽の水温を数度下げることができます。
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水槽の水温を更に低くするとどうなりますか?
水草は20度以下でも生存可能ですが、その場合ほとんどの種は成長が遅くなります。また、この温度はほとんどの熱帯魚にとっては低すぎます。低温では一部の種が白斑などの特定の病気にかかりやすくなります。
多くの有茎草、例えばレッド・カボンバなどでは、適切な水温の下では節間(葉と葉の間の距離)が短く、よりコンパクトに成長します。逆に水温が高いと節間が長くなります。
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まとめ
通常、水草水槽の適切な水温は22~26度です。この範囲は環境の安定性に寄与し、ほとんどの水草が最高の色と形を維持するのに適しています。