水草水槽の水換えと掃除方法 ep.5
水草水槽の管理方法、THE 2HR Wayにおいて、水槽の水換えと掃除の重要性について説明します。水換えを行う際、何を基準にすべきでしょうか?デニスの研究によれば、水道水と水槽内のKH(炭酸塩硬度)の値が近い場合、100%の水換えが可能です。これらの情報をもとに、正しい方法で水槽の水換えと掃除を行うことが、水草水槽を美しく繁栄させる秘訣です。
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水草水槽の水換えについて
一般的に、多くのアクアリストは水槽の水換えが主に硝酸塩の除去に役立つものと考えています。しかし、水草水槽では硝酸塩は実際には水草の窒素源であり、水草は葉から硝酸塩を吸収します。そのため、水草を多く植えた水槽では、通常の条件下では硝酸塩が危険な濃度に達することはほとんどありません。(多量の魚を入れていない、または水草の量が極端に少なくない限り)
水草が多く植えられたり、長期間水槽を管理している場合、窒素が不足することがよくあります。そのため、窒素を補充するためには液体肥料や固形肥料を使用して水草に栄養を供給する必要があります。
また、水換えに使用する水、つまり水道水の水質は非常に重要です。たとえば、水道水のKH(炭酸塩硬度)が極端に高い場合や、エビを飼育していてGH(一般硬度)が非常に低い場合など、水質の調整が必要になることがあります。詳細については以下の記事をご覧いただけます。
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水草水槽で水換えを行う理由
これは水槽内で生成される有機廃棄物を取り除くためのものです。水草水槽では有機廃棄物が比較的頻繁に発生し、これが蓄積するとコケの原因となります。そのため、基本的には週に1回、水換えを行い有機廃棄物を取り除きます。(ただし、生物の少ない、陰性水草のみの水槽などでは2〜4週間に1度でも十分です)
水換えのおすすめ量は50%から100%の範囲です。ただし、これを行う際に注意すべき条件は、水槽内の水と水道水のKH(炭酸塩硬度)に大きな差がないこと、または水質に敏感な生体が水槽内に飼育されていないことです。
水換えの量を多くして、水槽内に蓄積した有機廃棄物をできるだけ取り除きます。水道水のKH(炭酸塩硬度)と水槽内のKHの差が3未満の場合、水換えを100%行うことができます。これは水草にとって最高の贅沢といえます。(ただし、水質に敏感な生物が水槽内にいない場合に限ります)
KHに影響を及ぼすレイアウト素材(たとえば、龍王石など)を使用している場合や、水道水のKHが高い場合(特に立ち上げ初期はソイルの効果により水槽内のKHが低くなることがあるため、水道水のKHが高いと水換え時に水槽のKHとの差が生じることがあります)、または水質に敏感な生体を飼育している場合は、水換えの量を10%から30%に制限することが賢明です。
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水換え時に行う掃除方法について
水換えを行う際に、水槽内の底床などにたまった有機廃棄物も同時に取り除きます。水草水槽では、生体の糞や、不健康な水草などから有機廃棄物が発生します。そのため、ソイルなどの表面や、流木などに活着させている水草の根元に有機廃棄物が蓄積していきます。この有機廃棄物も水換えと同時に取り除くことが重要です。
方法はシンプルです。まず、ホースの先端に100均などで手に入るスポイトを結束バンドで固定します。そして、スポイトを使ってゴミを吹き上げ、サイフォンの原理を利用して水とゴミを同時に吸い出していきます。
底床のゴミを吸い出す際はプロホースを使うと楽に吸い出すこともできます。
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水草のトリミング
水草のトリミングは通常、水草が繁茂している時に行うことが一般的ですが、毎週の水換えの際には、葉が傷んでいる部分をカットすることをお勧めします。特に、ロタラなどの有茎草や前景草は、継続的なトリミングを行うと下葉が枯れてしまうことがあります。そのため、有茎草や前景草は定期的に植え替えを行うことで、水草の健康を維持できます。
水草の葉は、人間の皮膚とは異なり、回復することがありません。傷んだ葉は時間が経つにつれてバクテリアなどによって分解されますが、枯れた葉からは有機廃棄物が発生します。コケの発生を防ぐためには、枯れた葉をカットして取り除くことが重要です。