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ソイルのおすすめ維持管理方法 ep.10

今回はソイルの維持管理方法を紹介します。ソイルの管理方法についての詳細な情報はあまり多くないため、今回の内容は非常に有益であると思います。

この情報は、THE 2HR AQUARISTのデニスによる研究結果に基づいています。

THE 2HR AQUARIST Dennis Wong

  • ソイルとは?

ソイルは水草が根を張り、成長するための基盤です。同時に、エビや貝などの餌となるバクテリアの生息地(バクテリアコロニー)でもあります。バクテリアは微小な粒子を結合する役割も果たしソイルを崩れにくくします。また、有機廃棄物はソイル内のバクテリアによって分解され、水草が吸収する栄養源となります。

ソイルは時間の経過と共に水草に必要な栄養素を使い果たします。ただし、有機物と多孔質な性質は長期間(数年間)にわたって持続します。水草は通常、砂利に比べてソイルでよりしっかりと根を張り、より安定して成長します。

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ソイルは水草の成長を助けます。

  • 水草水槽で使うソイルにはアンモニアが含まれている?

栄養系ソイルには、アンモニア態窒素や他の栄養素が豊富に含まれています。一方、吸着系ソイルには栄養素があまり含まれていないという違いがあります。

水草水槽では、微量のアンモニアが水中に存在すると、高光量の条件下でコケの発生要因となります。しかし、ソイルはアンモニアと結合する性質があります。水草はソイルから窒素分(アンモニア態窒素)を根から吸収することができます。ソイルを使用すると、通常の砂利などと比べて水草がより健康に育つことができるのは、ソイルがアンモニアを効果的に保持できるからです。これがソイルにアンモニアが含まれている理由です。

ソイルを長期間維持するためには、その特性を理解することも重要です。ソイルはアンモニア以外の栄養素も保持することができ、植物学者トム・バー博士の報告によれば、新しいソイルよりも液体肥料を使用して使い古したソイルの方がリン、カリウム、鉄の濃度が高いことが示されています。これは、液体肥料で投与された栄養素が時間の経過と共にソイルに浸透し、蓄積された結果だと考えられています。

  • ソイルの水質調整能力

ソイルは軟水への調整能力を備えており、通常6から10ヶ月ほどの間、水中のKH(炭酸塩硬度)に影響を与え、KHを下げる効果があります。ただし、この効果は水草の成長速度、水換えの頻度、水質、ソイルの使用量などによって影響を受けます。

多くの水草は、一般的にKHが低い環境を好む傾向がありますが、KHは多少高くても水草を育てることは可能です。詳細については下記の記事をご覧ください。

KHが高い場合の対処方法

  • ソイルを長期維持するためには

ソイルを長期間使用し続けると、有機廃棄物の蓄積が問題を引き起こす可能性があります。この問題は、水草の古くなった根、水草の枯れた葉、生体の糞などがソイル内に蓄積することによって発生します。有機廃棄物がソイルに蓄積すると、丈夫な水草はあまり影響を受けませんが、繊細な水草、たとえば根の小さい前景の水草などは、有機廃棄物の蓄積により成長不良、コケの発生、水草の葉の溶解などの問題を引き起こす可能性があります。

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有機廃棄物の溜まった水槽の例
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水草を植え替える際に、根をチェックすることで、底床の状態を確認できます。根が黒ずんでいたり、ドロドロしているようであれば、底床の状態が良くない可能性が高いです。
  • なぜ有機廃棄物の蓄積はダメなのか?

なぜこれらの問題が発生するのか、具体的な原因はまだ完全に解明されていません。ただし、デニスの研究から明らかになっていることは、ソイルから有機廃棄物をできるだけ除去すると、水草が健康に育ち、コケの発生を抑制できる可能性が高まるということです。

ソイルに有機廃棄物が蓄積することで、水草の根に窒素やリンなどの栄養素が供給されるという考え方は正しいです。ただし、過度に有機廃棄物がソイルに蓄積すると、逆に悪影響を及ぼす可能性があることを覚えておくべきです。有機廃棄物の蓄積は適度な範囲内であれば良い影響をもたらすかもしれませんが、底床を清潔に保つことはコケの発生を抑制し、水草の健康な成長を促すために重要です。

有機廃棄物の蓄積は黒ひげコケの持続的な発生にも関連しています。特に、水槽内で調子を崩した水草が存在する場合、有機廃棄物は急速に蓄積します。毎週の水換え時に、スポイトを使ってソイルの表面、具体的には深さ1センチほどを吹き上げ、蓄積した有機廃棄物をできるだけ吸い出すように管理することが非常に重要です。

  • ソイルの栄養素が枯渇してきたら?

底床の栄養素を補強する方法は、主に2つあります。1つ目は、新しい栄養系ソイルを定期的に(3〜6か月ごとに)混ぜることです。もう1つの方法は APT JAZZを使用することです。APT JAZZには豊富なアンモニア態窒素が含まれており、ゆっくりと放出されるように設計されています。ソイルはこのアンモニア態窒素を保持することができます。

魚の糞などの有機廃棄物は硝化作用によって迅速に硝酸塩に酸化されます。水中の硝酸塩はソイルとは結合しにくい性質があります。そのため、固形肥料を底床に埋め込むことでアンモニア態窒素を補強することができます。

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この水槽では、ソイルを交換せずに1年以上が経過しています。有茎草はトリミングと植え替えを通じて管理されています。水草を植え替える際には、底床にたまった有機廃棄物を取り除き、定期的にAPT JAZZを使用して底床の栄養を補強することで、同じソイルを数年間使用することができます。

  • 水槽新規立ち上げ時のソイルの扱い方

水草水槽におすすめの栄養系ソイルには、アンモニア態窒素が豊富に含まれています。そのため、水槽を立ち上げた際には水中にアンモニアが流出します。アンモニアが微量でも水中に存在すると、高光量のライトの影響でコケの発生リスクが高まります。アンモニア濃度が高くなると、組織培養された繊細な水草が溶けたり枯れたりすることもあります。

そのため、水草水槽を立ち上げる際にはサイクリング法を使用することをおすすめします。詳しくは下記の記事をご覧ください。

コケを生やさず立ち上げる方法 サイクリングとは?

  • ソイルを厚くすると問題になるか?

ソイルを厚くしいても特に問題が起こることはありません。詳しくは下記の記事を参照ください。

ソイル 厚く 問題
  • デニスのコメント

私は過去10年間で市場で入手可能なほとんどのソイルを実験しました。2つの水槽に異なるソイルを使用して、水草の成長に違いがあるか実験をしました。私が何年にもわたって見つけた最も大きな違いは、砂利やセラミックとソイルの違いです。ほとんどの水草はソイルで良く成長し、より安定します。それらは砂利やセラミックを使用する場合と比較して、発根が良く成長の問題が少ない。ソイルは液体肥料の投与による厳密な養分管理の必要性を減らすので、初心者にとっても水槽管理を容易にします。

砂利やセラミックで水草が上手く育っている水槽はもちろんあります。特に水質が良く液体肥料が投与されている場合です。しかし、ソイルは育成が難しい水草を育てるのに役立ちます。唯一の欠点は管理が面倒なことです。

次は熱帯魚やエビを水槽に導入する際の水合わせ方法についてです。

ep.11 : 生体の導入方法

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