熱帯魚の数が多い水草水槽の管理方法
今回は、多くの熱帯魚がいる水草水槽を管理する方法についてお話しします。水草水槽で熱帯魚をたくさん飼っている方は多いかもしれませんね。中にはコケに悩んでいる方もいるのではないでしょうか?熱帯魚がたくさんいても、コケのリスクを低くしながら上手に管理する方法をご紹介します。
今回の情報はTHE 2HR AQUARISTのデニスの研究結果に基づいています。
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水草水槽に熱帯魚の数が多いと、どんな影響がある?
水草水槽で熱帯魚を含むたくさんの生体を飼うと、その分有機廃棄物も増えます。ここでいう有機廃棄物とは、生体の糞や餌、水草の枯れた葉などを指します。
水草水槽用のライトは通常、高光量のものが使われます。しかし、水槽内に蓄積した有機廃棄物と高光量の組み合わせは、コケの発生リスクを高めてしまいます。そのため、生体の数が多ければ多いほど、コケの発生リスクが上がり、管理が難しくなります。
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熱帯魚の数が多い水槽を管理するコツは?
1番の対策は、熱帯魚に餌を与えた後、できるだけ頻繁に(毎日が最良)水を換えることです。その際、定期的に水草の根元や底床に蓄積した有機廃棄物を効果的に吸い出します。
ただ趣味で水草水槽を楽しんでいる方の中には、週に1回しか水換えができない方も多いでしょう。そんな方におすすめの方法は、以下の通りです。
- 緑の育成の簡単な水草を選ぶ。
- 水草水槽用の光量の強いライトを使われている方はライトの強度を下げる。
- CO2を添加する。
- ろ過を良好にする。
前述の通り、強い光はコケのリスクを高めます。緑の水草は一般的に強い光を必要としませんが、赤い水草は例外です。ほとんどの場合、赤く色づくためには十分な光量が必要です。
光の強度に関する詳細は、以下の記事をご覧ください。
水草水槽全般に言えることですが、CO2の添加はおすすめです。水草は特に炭素を必要とします。十分な炭素がないと、水草の健康に悪影響を及ぼし、有機廃棄物が増える可能性があります。コケを防ぐためには、水槽にはたくさんの水草を植え、それらを健康に保つことが最も重要な対策となります。
水草はCO2濃度が不安定だとストレスを感じ、これが水草の健康に悪影響を与える可能性があります。したがって、良好なガス交換を確保し、CO2と酸素の濃度を安定させることが重要です。
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まとめ
熱帯魚は実質的に有機廃棄物を発生させる「装置」のような存在です。生体を中心に考えると、掃除などが手間がかかりますが、適切なバランスを取ることで、コケの発生しない水草水槽を構築することも可能です。
生体が多い場合は、窒素とリンの含まれない液体肥料であるAPT ZEROと固形肥料のAPT JAZZを組み合わせて使用することがおすすめです。窒素を根から水草に供給することで、水中の硝酸塩濃度を低く保ち、コケの発生リスクを抑える効果があります。
また、水槽に新たな生体を追加する際は、一度に多く追加するのではなく、少しずつ追加することをおすすめします。なぜなら、バクテリアは有機廃棄物の量が急激に増えると、その環境に順応するのに時間がかかるからです。十分なろ過がない場合、これがコケの発生につながる可能性があります。
詳しくは下記の記事も参照ください。