ライトとCO2添加の時間設定方法 ep.3
ライトとCO2の時間設定は、水草水槽の管理において非常に重要です。理想的なCO2濃度を維持することは水草の成長と健康に大きな影響を与えます。
この情報はデニスの研究結果を基にしています。
-
ライトの点灯時間について
水草水槽において、ライトの点灯時間は基本的に7~8時間がおすすめです。ただし、環境や水草の種類によっては、2時間前後の調整も考慮に入れることができます。
10時間以上点灯しても水草の成長にはほとんど影響ありませんし、点灯時間が長すぎるとコケの発生リスクが高まるため、7~8時間程度の点灯時間が水草水槽にとって十分であると言えます。
-
CO2添加時間の設定方法
CO2の添加時間と添加量の調整は水草水槽において非常に重要です。CO2の添加量は、ライトが点灯している間は安定して35ppmに保つように調整することがおすすめされます。詳細なCO2の管理方法については、 ep.8で詳しく解説されていますので、そちらを参照していただくと役立つと思います。
CO2の添加の開始時間について、ライトの点灯開始より約2時間前にスタートすることがおすすめです。これにより、ライトが点灯する前に水中のCO2濃度を上昇させ、水草に適切な炭素供給を確保できます。
また、ライトの点灯開始時にPHが1ポイント下がっていることが重要です。PHの変化はCO2濃度と密接に関連しており、PHが下がることでCO2の濃度が増加します。このような設定にすることで、水草にとって適切な炭素供給を維持できます。
さらに、ガス交換が良好であれば、ライト点灯中にCO2濃度は安定しやすくなります。良好なガス交換を確保するために、水面に油膜がたまらないように気をつけたり、水槽内の水流を適切に調整したりすることが大切です。
このようなCO2の管理方法によって、水草水槽内のCO2濃度を効果的に調整し、水草の成長を促進できます。詳しくは下記の記事を参照ください。
CO2の添加の有無が水草の成長に大きな影響を与えることは確かです。CO2を添加しない場合と比較して、CO2を添加することで水草の成長スピードが5~7倍向上することがあります。水草は、窒素と比較して質量で20倍以上の炭素を必要とするため、CO2の供給は水草の健康な成長に不可欠です。
特に難しい水草の育成や高光量の環境では、CO2添加がほぼ必須と言えます。CO2を適切に供給することで、水草は光合成を効率的に行い、炭素を取り入れることができます。これにより、水草は元気に成長し、美しい姿を維持できます。
初心者の方にとっても、CO2の添加は水草水槽の管理を容易にし、成功率を高めるための重要なステップです。CO2添加装置を導入して、水草の成長環境を最適化することを検討することをおすすめします。
次は「ep.4 肥料と水質」について詳しく解説します。