水槽に重要な水質パラメーター
水草水槽においては、水質パラメーターの理解が非常に重要です。水槽の水質を正確に把握することは、水草の育成をより簡単にする鍵となります。
この情報は、THE 2HR AQUARISTのデニスの研究に基づいています。
TDS（全溶存固形物）の値よりも、その構成要素が非常に重要です。例えば、水中の100ppmのカルシウムは比較的無害であり、一方で3ppmの銅はほとんどの生体に有害です。水槽に液体肥料を追加するとTDSの値が上昇しますが、適切に使用すれば生体には無害です。ただし、大量のアンモニアを含む固形肥料や、銅が過剰な園芸用の肥料などには注意が必要です。
有機廃棄物もTDSを上昇させます。多くのアクアリストが考えるものとは異なり、有機廃棄物は魔法のようにアンモニアに変わることはありません。有機廃棄物の分解は、炭水化物、脂質、タンパク質、核酸を水中に放出する中間段階を経ます。良好なろ過があれば、これらはすぐに単純な要素に分解されます。
有機廃棄物の量の多い汚れた水槽、または水草が不健康な水槽ではコケ類の異常発生を引き起こします。これは生体の排泄物や劣化した水草（水草がうまく成長していないか古い葉）から発生します。
有機廃棄物を取り除く方法は定期的に水換えを行うことです。
水がどの程度、酸性またはアルカリ性であるかを表した値です。CO2添加によるPHの変動は魚に害を及ぼすことはありません。（高濃度のCO2は害を及ぼす可能性があります）これはCO2が塩ではなく、生体の浸透圧の調節に影響を与えるものではないからです。KHの急激な変化によるPHの変動は生体を殺す可能性があります。これはKHの変動により生体の浸透圧の調節に影響を与えるためです。そのためCO2添加によるPHの変動と、KHの変動は切り離して考える必要があります。
ただし、極端なPHは生体に影響を与える可能性があります。ほとんどの水草水槽のPHの値は6.0〜8.0です。通常はKHが安定している限り、PHが有害になるほど変動することはありません。
生体の種類によりPHの値を考える必要はあります。例えば、アマゾンのようなPHの低い環境に生息している魚はPHが4と低い値でも問題なく飼育できる可能性があります。しかし、アルカリ性の湖に生息する多くのシクリッドはPHが8〜9の範囲で快適です。低いPHが苦手な魚を飼育する場合は、KHが3以上になるように水を調整することで、CO2添加によるPHの低下を防ぐことができます。
炭酸塩硬度（KH）またはアルカリ度は、水の緩衝能力を表します。KHが高い場合、水中に他の化学物質がない限り、PHが高くなり、CO2を添加したときのPHの低下に対する耐性が向上します。純水はKHが0であり、PHが7の中性になります。KHは生体や水草の浸透圧の調節に影響を与えるため、安定させる必要があります。
一部の軟水を好む水草は、低いGHの水が必要なのではなく、実際には低いKHの水が必要です。KHが低くGHが高い場合、軟水種を元気に育てることができます。GHとKHは別々に調整することは可能ですが、龍王石などの硬度を上げる石は両方の値を上昇させます。
KHを上げずにGHを上げるにはAPT SKYがおすすめです。
GHは水中のカルシウムイオンとマグネシウムイオン（および他の二価陽イオン）の量を表した値です。水道水にはほとんど常にカルシウムが含まれていますが、マグネシウムは見過ごされがちです。ほとんどの水草は、KHとは異なり、広い範囲のGHの値に対して耐性があります。エビを飼育している場合は、GHの値を5〜7に保つことが重要です。
クリプトコリネやブセファランドラも中程度のGH（5〜7）を好みます。これにより成長が促進され、より安定して育ちます。
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まとめ
水草水槽では、水質の理解が重要です。異なる生体や水草の種類によって好まれる水質は異なります。生体や水草にとってKHの値を安定させることは特に重要であり、また、KHの値は水換え可能な水量にも影響します。テトラの試薬を使用して水道水と水槽のKHを測定することをお勧めします。
水道水の水質を調べる方法については、下記の記事を参照ください。
