60cm水草水槽の立ち上げ実践記録【第1回】

2026年10月22日
TALL MAN 山田さんTHE 2HR AQUARIST JAPANなぜ? 解説/公式記事からの補足

読み方:吹き出しは、実際の質問・確認と回答を読みやすく要約しています。発言そのままの引用ではありません。色に加えて名前と役割を表示しています。本文の「動画では」「この回では」は実演の記録です。「ブログで補足」「補足」は公式資料を参考にした追加解説です。写真はすべて第1回の実動画から切り出しています。

11種類の水草を植えた、立ち上げ直後の60cm水槽。左側に量感を持たせた三角構図が見えます。
11種類の水草を植えた、立ち上げ直後の60cm水槽。左側に量感を持たせた三角構図が見えます。
▶ この写真の場面を動画で見る(35:38)

「水草水槽を始めたいけれど、何から準備すればいいのか分からない」「ソイルを入れて水草を植えたら、あとは待つだけでいいの?」

そんな疑問を、実際の水槽を通して一つずつ学んでいくのが「トールマン山田のAPTマスターへの道」です。

第1回では、アクアリウムトールマンの山田さんとTHE 2HR AQUARIST JAPANが、60cm水草水槽をライトスタートで立ち上げます。左側にボリュームを持たせた三角構図に流木を組み、11種類の水草を植栽。作る手順だけでなく、その後の水換えや液肥の使い方まで一緒に確認します。

第1回「初めての60cm水草水槽|立ち上げを実践!」。埋め込みが表示されない場合は、下のリンクからご覧ください。

YouTubeで第1回を見る ↗

今回の水槽と使用製品

60cm水槽 / ライトスタート / 三角構図
素材:流木・溶岩石 水草:11種類

APT FEAST(フィースト)の公式製品画像

APT FEAST(フィースト) ↗

底床のソイル
水槽の底に敷き、水草が根を張る土台にします。毎日の添加剤ではありません。

公式掲載画像:5L。写真の容量は、この動画での使用量を示すものではありません。

APT BALANCE(バランス)の公式製品画像

APT BALANCE(バランス) ↗

水作りを補助するバクテリア剤
A・Bの微生物で、水槽内の処理の働きを助けます。液体肥料とは役割が異なります。

公式掲載画像:A・B各12袋入り。

APT COMPLETE(コンプリート)の公式製品画像

APT COMPLETE(コンプリート) ↗

水草のための液体肥料
植栽した水草へ、水中から必要な栄養を補います。使用量は水量と製品表示を確認します。

公式掲載画像:300ml・ポンプ付き。

今回使ったAPT製品はこの3種類です。ZERO・EIは比較説明のみ。公式製品画像は2026年10月22日に確認した商品ページから掲載しています。

今回、押さえたい3つのこと
  1. 立ち上げ方は、植栽まで待てるか、初期の水換えに対応できるかで選ぶ。
  2. レイアウトは、水草が育つ空間と、掃除のしやすさまで考える。
  3. 植栽後は、水換え・栄養補給・観察を続けて、水草の定着を支える。

1.最初に決めたい、2つの立ち上げ方

動画で実践したこと

▶ 03:32 ライトスタートとダークスタート

動画の冒頭で、山田さんが尋ねたのは、ライトスタートとダークスタートの違いです。ライトスタートは、レイアウトを作って水草を植え、最初から照明・CO₂・液肥を使い、水換えをしながら育てる方法。ダークスタートは、先に水作りの時間を取ってから植栽する方法です。今回の60cm水槽では、ライトスタートを選びました。

ブログで補足:以下の比較表は、動画の説明を公式の立ち上げガイドで補ったものです。

比べる点 ライトスタート ダークスタート
始め方 初日から水草を植え、照明などを使って育成を始める。 水草・生体を入れず、照明を消してフィルターを回す。
初期にすること 植物の定着を支えながら、こまめな水換えを行う。 微生物が定着する時間を取り、その後に水換え・植栽へ進む。
選ぶときの目安 早く植栽したい。初期の水換えに時間を取れる。 植栽まで待てる。先に水槽の環境を整えたい。

補足すると、新しい水槽は、水が透明でも、ろ過や微生物の働きが十分に整っているとは限りません。栄養のあるソイルを水に浸すと、初期にアンモニアなどが水中へ出ます。その時期をどう管理するかが、立ち上げ方を選ぶポイントです。

どちらの方法でも、植栽後の管理は必要です。自分が続けられる方法を選び、水換えまで含めて予定を立てておきましょう。

2.ソイルは厚さを確保し、流木は育った姿を想像して組む

動画で実践したこと

▶ 09:13 構図とソイルの厚さ

今回使うソイルはAPT FEAST。構図は、左側を高くして右側へ空間を抜く三角構図に決まりました。動画では、ソイルを最も薄い場所でも3〜4cm程度入れる目安を紹介しています。根を張る場所を確保し、植えやすくするためです。

ここでTHE 2HR AQUARIST JAPANが伝えたポイントは、手入れのしやすさと、水草に光が当たることです。山田さんも、ガラス面を拭ける隙間を残しながら流木を組んでいきます。

動画の実演を、もう一歩わかりやすく

流木は「今見えている姿」だけで決めない。

14:29頃から山田さんが紹介するのは、枝先を後ろへ寝かせるだけでなく、後ろから前へ出す組み方です。後ろに水草が茂っても、手前に伸ばした流木が埋もれにくくなります。ただし、ガラス掃除の空間と、下の水草に届く光は残しておきましょう。

薄い部分でも3〜4cmを目安にソイルを敷く説明。左側を高くし、右側へ低くなる土台を作ります。
薄い部分でも3〜4cmを目安にソイルを敷く説明。左側を高くし、右側へ低くなる土台を作ります。
▶ この写真の場面を動画で見る(10:31)

接着は、1か所だけで終わらせない

▶ 13:08 山田さんの接着のコツ

液状接着剤と補助剤を使う場面には、実際に作るときに役立つ工夫が詰まっています。

補助剤をほぐして、流木と接する面を増やす実演。
補助剤をほぐして、流木と接する面を増やす実演。
▶ この写真の場面を動画で見る(13:31)
  1. 補助剤をほぐす。固い塊のまま挟むより、繊維を広げて接触する面を増やします。
  2. 接着箇所を増やす。1か所で仮止めしたら、別の面からも固定。動画では、可能なら3か所を目安にしています。
  3. 接着部分を目立たなくする。18:03頃からは、砕いたソイルを接着部分に使う工夫も紹介されます。
接着部分に砕いたソイルを使い、継ぎ目を目立たなくする工夫。
接着部分に砕いたソイルを使い、継ぎ目を目立たなくする工夫。
▶ この写真の場面を動画で見る(18:44)

接着剤は使用製品の説明に従って扱ってください。動画でも、反応時の蒸気が目や鼻を刺激する点に触れています。顔を近づけず、換気して作業しましょう。

溶岩石は、流木の重しとソイルの土留めに

▶ 19:47 溶岩石で流木を固定

溶岩石は主役として大きく見せるためではなく、流木を沈め、構図を安定させるために使用。高く盛ったソイルが前へ崩れにくくなるよう、隙間をふさぐ土留めの役割も持たせています。

ただし、石を大きく置くほど植栽できる面積は減ります。動画では、立ち上げ時に底面の70%以上を植栽する目安にも触れています。先に石と流木で埋め尽くすのではなく、水草を植える場所を残して組みましょう。

なお、溶岩石は見た目の大きさほど重くない場合があります。動画でも、流木の大きさによっては浮くと説明されています。注水は少しずつ行い、流木が持ち上がらないか確認します。

溶岩石を重しとして使いながら、ソイルが崩れにくくなるよう土留めも考えます。
溶岩石を重しとして使いながら、ソイルが崩れにくくなるよう土留めも考えます。
▶ この写真の場面を動画で見る(21:43)

動画のやり取り(要約・逐語引用ではありません)

TALL MAN 山田さん 質問・確認

初心者の方は、水草を多く使った方が成功しやすい、ということですね?

THE 2HR AQUARIST JAPAN 回答

そうです。立ち上げ時は、底面の70%以上を植栽することが、安定しやすくする目安になります。

▶ 会話を動画で確認(25:34〜26:10)

3.植えた後は、古い葉だけでなく新芽を見る

動画で実践したこと

▶ 26:12 注水と水草の選び方

山田さんは、ある程度水を入れてから植栽を進めています。水中で草が立つため、植えた後の姿を想像しやすいからです。ロタラやルドビシアなどの有茎草を中心に、前景にはグロッソスティグマ、流木の際にはストロギネ・レペンスなどを組み合わせます。

途中でミクロソリウム・トライデントも加わり、最終的に11種類に。流木の交差部分へ入れるときも、下の水草を影にしないよう、ボリュームを確認しています。

流木の交差部分にミクロソリウム・トライデントを追加。下の水草を影にしない量を確認します。
流木の交差部分にミクロソリウム・トライデントを追加。下の水草を影にしない量を確認します。
▶ この写真の場面を動画で見る(33:50)

組織培養株と、別の水槽で育った水草の違い

▶ 28:44 水草が新しい環境に適応する話

今回使うのは、組織培養カップの株と、別の水槽で育てた水中葉の両方です。動画では、後者の場合、前の環境で育った部分と、新しい水槽で伸びる新芽を分けて考えることを説明しています。

古い葉に傷みが出ても、新芽が健康に伸びていれば、新しい環境への適応が進んでいる可能性があります。反対に、傷んだ葉を放置して汚れをためないことも大切です。

別の水槽で育った水草を使い、古い部分と新しい環境で伸びる新芽について説明。
別の水槽で育った水草を使い、古い部分と新しい環境で伸びる新芽について説明。
▶ この写真の場面を動画で見る(30:15)
この回で紹介した目安

別の水槽から持ってきた有茎草は、新芽が10〜15cm程度伸びたところで、元気な上部を使う植え替えを検討します。これは動画の有茎草についての説明です。すべての水草を同じ長さで切るという意味ではありません。

組織培養カップは、培地を洗い落としてから

▶ 32:17 ストロギネ・レペンスの下準備

カップから取り出した株には、寒天状・液状の培地が付いています。動画では、バケツの水でしっかり洗い流してから小分けにし、植栽しています。今回のストロギネは、ある程度まとまりを残して植え、ボリュームを出す仕上げです。

培地を洗い流したストロギネ・レペンスを手の上で小分けにし、植えるまとまりを整えています。
培地を洗い流したストロギネ・レペンスを手の上で小分けにし、植えるまとまりを整えています。
▶ この写真の場面を動画で見る(32:55)

▶ 35:08 11種類を植えた水槽の全景を見る

4.ソイルがあるのに、液体肥料も使うのはなぜ?

動画で実践したこと

▶ 38:28 APT COMPLETEと立ち上げ後の管理

「栄養のあるソイルを使っているなら、液体肥料はいらないのでは?」と思うかもしれません。

ブログで補足:ポイントは2つです。植えたばかりの水草は、根が十分に張っていません。また、ソイルからすべての栄養が必要な量だけ水中へ供給されるとは限りません。

水草は葉からも栄養を吸収できます。2HR Wayでは、植栽した時点から水槽に合った液体栄養剤を使い、水中からも栄養を受け取れるようにします。

今回の会話では、ZEROを使う選択肢にも触れたうえで、水草を多く植えていることからAPT COMPLETEを使うことに決まりました。実際の添加は2プッシュ。最初の1週間は、全換水後に同じ量を入れる管理として説明しています。「60cm水槽なら、どんな水槽でも2プッシュ」と固定するのではなく、この回の水槽での使用例として見てください。実際の添加は、製品の用量表示と水量、水草の量に合わせます。

この水槽ではAPT COMPLETEを2プッシュ添加。以後は換水後の添加を続ける管理例です。
この水槽ではAPT COMPLETEを2プッシュ添加。以後は換水後の添加を続ける管理例です。
▶ この写真の場面を動画で見る(39:10)

動画のやり取り(要約・逐語引用ではありません)

TALL MAN 山田さん 質問・確認

立ち上げたところですが、今回はどの液体肥料を使いますか?

THE 2HR AQUARIST JAPAN 回答

水草をこれだけ多く植えているので、今回はAPT COMPLETEでよいと思います。

▶ 会話を動画で確認(38:23〜38:47)

液体栄養剤 選ぶときに考えること
APT ZERO 窒素・リンを含まない配合。ソイルや魚・餌からそれらが供給される水槽で、ほかの栄養を補う。
APT COMPLETE 窒素・リンも含めて補う配合。この回では、水草量や生体がいない条件を踏まえて選択。
APT EI より豊富に栄養を供給する管理向け。動画では上級者向けとして紹介。光・CO₂・水換えまで合わせて管理する。

5.立ち上げた後、最初の2週間は何をする?

動画で実践したこと

▶ 37:13 最初の2週間の水換え

「水草を植えて完成」ではなく、ここから水草が定着するまでの管理が始まります。この回では、魚が入っていない立ち上げ直後の水槽について、次のように説明しています。

APT BALANCEのA・Bを紹介。この回では立ち上げ日に各1袋を使用しています。
APT BALANCEのA・Bを紹介。この回では立ち上げ日に各1袋を使用しています。
▶ この写真の場面を動画で見る(36:36)

動画のやり取り(要約・逐語引用ではありません)

TALL MAN 山田さん 質問・確認

水換えは、どのくらいの量を、いつまで続けるとよいですか?

THE 2HR AQUARIST JAPAN 回答

この水槽では全換水です。最初の1週間は毎日、次の1週間は2日に1回にします。

▶ 会話を動画で確認(37:30〜37:46)

時期 この動画での管理例
立ち上げ準備 底床にAPT FEAST(フィースト)を敷き、流木・溶岩石を組んで植栽。以後の水換えで毎回入れ直すものではありません。
立ち上げ当日・植栽後 APT BALANCE(バランス)のA・Bを各1袋添加。APT COMPLETE(コンプリート)を2プッシュ添加。
最初の1週間 毎日全換水。換水後にAPT COMPLETEを2プッシュ添加。
次の1週間 全換水を2日に1回へ。動画では、換水後のCOMPLETE添加もこのペースに切り替える説明。
BALANCEの次回添加 初日の次は、1週間後を目安として紹介。

ブログで補足:本国公式の現行ガイドは、初日から植える方法で「最初の2週間は隔日で100%換水」を示しています。下の参考資料にリンクしています。上表の「初週は毎日」はこの動画で採用した管理例です。

この表は、第1回の水槽で紹介した管理の記録です。生体がいる水槽へそのまま適用しないでください。新しい水はカルキを抜き、温度などの差にも配慮します。製品の添加量は、実際の水量と製品表示を確認してください。

ブログで補足:新しいソイルや植栽後に傷んだ葉から、水中へさまざまな物質が出る時期です。水換えと掃除でそれらを減らし、水草が落ち着く環境を整えます。

ブログで補足

水をたくさん換えたら、バクテリアも全部いなくなる?

ろ過を担う微生物の多くは、ろ材や底床などの表面に定着しています。水を換えることと、ろ材や底床をすべて洗い直すことは別の作業です。初期の水換えと、ろ過環境を育てることは両立できます。

APT BALANCEと照明について、この回で確認したこと

動画で実践したこと

36:11からのAPT BALANCEの説明では、Aが硝化に関わる菌、Bが有機物の分解に関わる菌として紹介されます。添加は水作りを助けるもの。添加しただけで、生体を入れられる状態になったとは判断しません。

また、35:52頃には、今回は照明を100%で使うと説明しています。同時に、出力を落とす方が管理しやすいとも触れています。100%という数字だけを真似するのではなく、使う照明、CO₂、水草、日々の管理まで含めて考えることがポイントです。光とCO₂の具体的な確認は、続きの動画につながります。

ブログで補足:次の管理までに、何を見ておけばいい?

植栽後は、毎日の小さな変化を記録してみてください。何か変化があったとき、管理の記録が判断の手掛かりになります。

確認するもの 記録しておきたいこと
水草 新芽の成長、葉の傷み、抜けて浮いた株の有無。
汚れ・コケ どこに、どのようなものが出たか。写真も残す。
管理 水換えした日と量、使った液肥と添加量。
設備 照明の設定・点灯時間、CO₂とフィルターの動作。

このシリーズでは、立ち上げた水槽がどう変化し、その状態を見て何をするのかを追っていきます。一つずつ理由を理解しながら、自分の水槽でも使える判断を身につけていきましょう。

見たい場面から動画を見る

今回使った製品

役割を確認するための日本公式商品ページへのリンクです。画像・商品名のどちらからも開けます。掲載画像は公式の現行商品画像で、撮影時のパッケージや使用容量と異なる場合があります。

APT FEAST(フィースト)の公式製品画像

APT FEAST(フィースト) ↗

底床のソイル
水槽の底に敷き、水草が根を張る土台にします。毎日の添加剤ではありません。

公式掲載画像:5L。写真の容量は、この動画での使用量を示すものではありません。

APT BALANCE(バランス)の公式製品画像

APT BALANCE(バランス) ↗

水作りを補助するバクテリア剤
A・Bの微生物で、水槽内の処理の働きを助けます。液体肥料とは役割が異なります。

公式掲載画像:A・B各12袋入り。

APT COMPLETE(コンプリート)の公式製品画像

APT COMPLETE(コンプリート) ↗

水草のための液体肥料
植栽した水草へ、水中から必要な栄養を補います。使用量は水量と製品表示を確認します。

公式掲載画像:300ml・ポンプ付き。

FEASTは立ち上げ時の底床、BALANCEは当日の添加、COMPLETEは植栽後の添加に使用。ZERO・EIは比較説明のため、今回使った製品には含めません。動画の使用量・タイミングと現行商品ページの一般的な目安は区別して確認してください。